「うちの子、もっと自信を持ってくれたら…」
そんな風に思ったことはありませんか?
実は、学力や社会性の土台となるのが“自己肯定感”。これは親の関わり方によって大きく変わります。この記事では、研究データとともに、家庭でできる自己肯定感の育て方を紹介します。
✅ 自己肯定感が高い子どもは成績も伸びやすい
文部科学省の『令和3年度全国学力・学習状況調査』では、以下のような結果が出ています。
「自分には良いところがある」と答えた子どもほど、国語・算数(数学)の平均正答率が高い傾向にあった。
(出典:文部科学省「全国学力・学習状況調査」分析資料より)
つまり、「自分には価値がある」と感じている子ほど学力が高いというデータが明らかになっているのです。
✅ 自己肯定感が低いとどうなる?
一方で、自己肯定感が低い子どもには以下のような傾向が見られます。
- 挑戦を避ける
- 他人と比べて落ち込む
- 小さな失敗でも自分を責めてしまう
- モチベーションが上がらない
これは、脳科学の分野でも裏付けられています。
「ネガティブな自己評価は、脳の前頭前野の働きを低下させ、集中力や判断力の低下を引き起こす」
(出典:前野隆司『幸せのメカニズム』講談社現代新書)
✅ 家庭でできる「自己肯定感アップ」の習慣5選
① 子どもの“存在”を認める言葉をかける
✅「今日もあなたがいてくれてうれしいよ」
→「できた・できない」に関係なく、子どもの存在そのものに価値を感じていることを伝えましょう。
② 小さな努力に気づき、言葉にする
✅「宿題、昨日より集中してたね」「時間通りに起きられたね」
→成果よりも“過程”を褒めると、自分の努力を肯定できるようになります。
③ 親自身も「自分を大切にする姿勢」を見せる
✅「今日は疲れたから少し休もうと思う」
→親が自分を大切にする姿を見せることで、子どもも「自分を大事にしていいんだ」と学びます。
④ 失敗のとらえ方を一緒に変える
✅「失敗は次の挑戦のチャンスだね」
→自己否定に向かう気持ちを“成長の視点”に切り替える手助けをしましょう。
⑤ 子どもに“選ばせる”習慣をつくる
✅「今日はこの2つのうち、どっちから勉強する?」
→自分で選ぶことで、「自分には決める力がある」と感じられるようになります。
✅ 自己肯定感は“親の接し方”で伸びる!
日本財団の調査によると、「自分に満足している」と答えた日本の高校生はたったの9.6%。
(出典:日本財団「18歳意識調査」2019年)
この数字は、アメリカ(47.9%)・中国(31.0%)・韓国(27.2%)などと比べてもかなり低い水準です。
でも逆に言えば、それだけ「家庭での声かけ」が大きな差を生むということでもあります。
✨ まとめ:できることから少しずつ
自己肯定感は、一朝一夕では育ちません。
でも、毎日の声かけや関わり方の積み重ねが、将来の大きな力になるのです。
ぜひ、今日からできそうなことを1つ、取り入れてみてください。
📝 参考資料一覧
- 文部科学省『全国学力・学習状況調査(令和3年度)』
https://www.nier.go.jp/21chousakekkahoukoku/report - 日本財団『第18回 18歳意識調査(2019年)』
https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2021/04/18survey_2019_1.pdf - 前野隆司『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』(講談社現代新書)
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
こんな感じで、毎週木曜日9時に投稿を続けていっています。
次週は『ご褒美作戦はアリ?ナシ? 子どものモチベーションを正しく育てる方法』をお届けしますので楽しみに待っていてください。
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