我が子が「中学入試したい」と言い出したら・・・
現場を見ていると、
**「塾に、ただ行かされているだけの状態の生徒」**を、残念ながら見かけることがあります。
厳しい言い方になりますが、これが現実です。
中学入試は、決して誰もが経験するものではありません。
一方で、正しい手順を踏めば、幼少期にしか得られない非常に貴重な経験ができる、大きなチャンスにもなります。
ただし注意したいのは、
一度スタートすると、途中で方向転換することが難しいという点です。
この点は、高校入試や大学入試以上に慎重に考える必要があります。
だからこそ、
保護者は子ども以上に冷静でなければなりません。
「なぜ中学入試をしたいのか」
その気持ちが、どこから生まれているのか。
時間をかけて、丁寧に聞いてあげてください。
そしてもう一つ大切なのが、
**「保護者自身が、これから起こり得ることに対する覚悟を持てているか」**という点です。
これは入塾面談の際、
私自身も必ず保護者の方・お子様の双方にじっくりお伺いしている部分で、
場合によっては、入塾そのものを再検討していただくこともあります。
ここがあやふやなまま、
親が中学入試を強く勧めてしまうと、
最終的に疲弊してしまうのは、実は保護者側であるケースが少なくありません。
中学入試に向いている子供の特徴3点
① 知的好奇心があり、「なぜ?」を楽しめる
- 単なる暗記ではなく、理由や仕組みを知りたがる
- 図鑑・本・ニュースなどに自然と手が伸びる
- 問題を解いたあとに「別のやり方」を考えられる
中学入試の問題は、
知識+思考力(考える過程)を問う設計になっています。
「面倒だけど考える」ではなく、
「考えるのがちょっと面白い」子は強いです。
② コツコツ型で、勉強の習慣がすでにある
- 毎日短時間でも机に向かえる
- 宿題・課題を「やり切る」経験がある
- 点数よりも「できなかった理由」を気にする
中学入試は短距離走ではなく長距離走。
才能よりも、
淡々と積み上げられる力が最後に効いてきます。
③ 失敗しても立て直せる(メンタルの回復力)
- 間違いを指摘されても極端に落ち込まない
- 模試やテスト結果を次に活かそうとする
- 大人の助言を素直に聞ける
入試勉強では、
「できない」「負ける」「下がる」場面が必ずあります。
そこで折れない子は、最終的に伸びます。
保護者の心構え(ここが一番重要)
中学入試は、
高校入試や大学入試と比べて、保護者が関与する場面がどうしても多くなります。
その分、環境づくりや声かけが結果に影響しやすく、そこに中学入試特有の難しさがあります。
① 主役は「子ども」、親は「伴走者」
- 親が焦ると、子どもは一気に不安定になります
- 勉強を「管理」しすぎない (逃げ道を残しておく)
- 決定権を少しずつ子どもに渡す
「伴走者」と「放置」は、まったく違います。
親が本気になりすぎると、
子どもは次第に冷めていき、
勉強は「自分のもの」ではなく
**「やらされているもの」**に変わってしまいます。
だからこそ、
「中学入試をしたい」という気持ちが、
本当に子ども自身のものかを、次の3点で冷静に見極めてください。
- 困難な課題でも、自分から向き合おうとしているか
- 結果が出なくても、「続けたい」という言葉や態度があるか
- 親が口を出さなくても、最低限の行動が保てているか
一時的なノリではなく、
継続的な意思があるかどうかが重要です。
さらに言えば、
子どもがつまずいたときに、
一緒に向き合い、解決まで伴走する覚悟が保護者側にあるか
ここも大切な判断基準です。
その上で、学習塾などを検討していくとよいでしょう。
中学入試でうまくいったご家庭に共通しているのは、
「放置でもなく、過干渉でもない」
ちょうどよい距離感を取れている点です。
まずは数か月間、
- 子どもが自分で決めたことを守れているか
- つまずきに対して一緒に向き合えているか
この2点を、ぜひご家庭で振り返ってみてください。
② 成績よりも「過程」を見る
- 点数の上下に一喜一憂しない
- 「何を改善するか」に目を向ける
- 努力がズレていないかを一緒に確認する
結果はコントロールできませんが、
行動はコントロールできます。
見るべきは点数表より学習の中身です。
③ 「中学受験がゴールではない」と理解する
- 合格=成功、不合格=失敗ではない
- 受験勉強で身につく力は、その後に生きる
- 中学進学後の学習姿勢まで見据える
中学受験は、
思考力・学習体力・自己管理力を鍛えるプロセス。
どの進路でも、そこで得た力は確実に残ります。
まとめ
中学入試に向いているかどうかは、
「頭の良さ」ではなく、
学び方・続け方・立て直し方で決まります。
そして、その環境を整える最大の要素が、
保護者の距離感です。
中学受験は、
親が前に出るイベントではありません。
子どもが前に進むのを、
少し後ろから支える挑戦です。
そう捉えられると、
受験期の景色は、きっと違って見えてきます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
こんな感じで、毎週木曜日9時に投稿を続けていっています。
次週は『やるべきことの「見える化」と「学習計画」を立てるポイント』をお届けしますので楽しみに待っていてください。


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